街角のポスターを見て、泉鏡花作「星あかり」の朗読会に行ってきた。ほぼ40分ほどの朗読はヴァイオリンの伴奏があり、極楽寺の客殿を使った舞台にはロウソクの灯りがしつらえてあった。この作品のオリジナルのタイトルが「乱橋」とある。鎌倉材木座にあったというこの橋は今はないが石碑が立っている。朗読の後で鏑木清方記念館の学芸員の方による解説があり、泉鏡花と鏑木清方が小説家と挿絵画家として懇意であったことを教わった。
「星あかり」は鏡花先生が尾崎紅葉大先生に弟子入りする一年ほど前に、金沢から出てきて友人の医学生と東京周辺をうろうろしていた頃に、材木座の妙長寺で夏を過ごした時の経験をもとにしているそうだ。妙長寺に滞在した時には、友人が夜逃げしてしまい宿代が送られて来るまで、鏡花先生の外出にも見張りがついてきたそうだ。「星あかり」という作品にはその友人とのエピソードと、自分の将来を慮ってなのか不安な雰囲気が描かれているので面白い。妙長寺は大町の交差点から海に向かう通りにある。大きなお寺ではないが玄関に日蓮上人の立像があり、その脇に鏡花先生の短い滞在のことを説明した案内板が掲げてある。
朗読会では「星あかり」全編に加えて、「高野聖」のポスターの情景部分の朗読があり、今度はヴァイオリンではなく鐘や小石やグラスなどを使っての伴奏がついた。なんとも言えない妖し気な舞台に感動した。
「星あかり」は鏡花先生が尾崎紅葉大先生に弟子入りする一年ほど前に、金沢から出てきて友人の医学生と東京周辺をうろうろしていた頃に、材木座の妙長寺で夏を過ごした時の経験をもとにしているそうだ。妙長寺に滞在した時には、友人が夜逃げしてしまい宿代が送られて来るまで、鏡花先生の外出にも見張りがついてきたそうだ。「星あかり」という作品にはその友人とのエピソードと、自分の将来を慮ってなのか不安な雰囲気が描かれているので面白い。妙長寺は大町の交差点から海に向かう通りにある。大きなお寺ではないが玄関に日蓮上人の立像があり、その脇に鏡花先生の短い滞在のことを説明した案内板が掲げてある。
朗読会では「星あかり」全編に加えて、「高野聖」のポスターの情景部分の朗読があり、今度はヴァイオリンではなく鐘や小石やグラスなどを使っての伴奏がついた。なんとも言えない妖し気な舞台に感動した。