2014年11月26日水曜日

定本 種田山頭火句集 夜長に酒を飲みながら 

古い友人がはるばる持ってきてくれた郷里の酒を飲んだ。美味い。「月が酒がわたし一人の秋かよ」という気分で山頭火の句集を読み返してみた。懐かしい句もある。新しく気が付いた句もある。

分け入っても分け入っても青い山


また見ることもない山が遠ざかる


落ち葉ふかく水汲めば水の澄みやう


砂丘にうずくまりけふも佐渡は見えない


月夜あかるい舟がありその中にねる


かみしめる餅のうまさの夜のふかさの


少し酔へり物思ひをれば夕焼けぬ


山のふかさはくちつけてのむ水で

月のさやけさ酒は身ぬちをめぐる


寝床までまんまるい月がまともに




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