2018年1月15日月曜日

渋澤龍彦「毒薬の手帳」

今週のニュースでマンドラゴラの花の開花について報道されていた。まず金沢の読書家の友人から流れてきた。その翌日にTVで丁寧な解説番組の放映を観た。昨年12月に渋澤氏の「ドラコニアの地平」という没後30周年の回顧展が開催されたばかり。展覧会のカタログ巻末に登場するのは星月写真企画。現在お世話になっている鎌倉風景写真講座の社名だ。マンドラゴラは薬草でもあり、毒草でもある。それ自体ではどちらとも言えず、他者との関係で毒になったり、薬になったりするのは人間の関係に似ている。

昔の本棚にあった渋澤龍彦集成からの2巻は平均で3年に一度は引っ越した生活の中でとっくに処分してしまった。近所の書店で確認してみると河出文庫に山のように渋澤本が並んでいる。文庫本には「没後30周年フェア 奇才はよみがえる」とある。「毒薬の手帳」を手にとってみると第3章が「マンドラゴラの幻想」。ぱらぱらと第9章にあたる「毒草園から近代科学へ」を開いていると、露のソログープが米のホーソーンの「ラパチーニの娘」の変奏物語を書いていたことが書いてあった。


1986年の夏の研修中に「若いグッドマン・ブラウン」を読んだことが気になっていて、20年以上経ってからホーソーン短編集を読んだのがわたしの「ラパチーニの娘」との出会いだ。学生時代に高橋たか子氏を愛読していたので、この人のエッセイ集に出て来る澁澤本にも興味を持っていた。そういう風に積んでおいた記憶の中の本がいろいろつながった。

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